SS 「もうすぐ」

ご訪問、ありがとうございます!!

思ったよりも時間が取れなくて、遅くなっちゃいました(汗)
この前の記事で募集していたリクエストは締め切らせて頂きますね~。
リクエストして下さったみなさま、ありがとうございました!!
(友近さま、かっちゃんさま。リク受付させて頂きましたので!お返事はまた後日書きます!)

あ、それと、紅茶、買えました~!!
私が買った時は二つしかなくて、二つとも買ったんですが、郁ちゃんと小牧教官でした。
堂上教官が欲しいなあ~、また買いに行こうかなあ、と思ってたんですが、なんか旦那が買ってきてくれまして。
それも五つも(笑)
おかげ様で全種揃いました♪
今年の夏はせっせとアイスティーを飲もう(笑)

SS「もうすぐ」です。上官・部下で、県展後位です。
コメントお待ちしております~!

続きからどうぞ!




もうすぐ                        上官・部下
 
「ああ~、売り切れてる~!!」
郁が悲痛な叫びを上げた。
 
午前中、書庫業務に入っていた堂上班は遅めの昼食を食べる為に食堂に来ていた。
「何だ!?」
堂上が郁を振り返る。
「デザートが、売り切れてるんです~!!今日食べようと思って楽しみにしてたのに~!」
数日前から期間限定でメニューに入った苺のデザートの事らしい。
郁の指差す方を見ると、確かに「本日売り切れ」という紙がその苺のデザートのポスターの上に貼ってあった。
 
「あー、今日、昼食遅くなったからね」
小牧が苦笑しながら言った。
「楽しみにしてたのに……」
がっくりと項垂れる郁に堂上が苦笑混じりに声を掛ける。
「売り切れてるもん、仕方ないだろ。ほら、早く食うもん決めろ」
「……はーい」
 
午後からは事務室で内勤だったので、食べ終わって、事務室へ歩き出す。
「あれ、堂上教官は?」
堂上の姿がない事に気が付いた郁が言った。
「ああ、コンビニに行ってくる、って」
手塚が答えた。
 
事務室へ戻り、まだ休憩時間が残っていたので、雑談をしていた所へ堂上が戻ってきた。
手にはコンビニの袋を下げている。
「あ、堂上教官おかえりなさい!」
「ああ」
答えつつ、堂上が袋の中を探る。
そして、袋から何か取り出し、郁の前に置いた。
 
「え?」
郁が首を傾げる。
「……コンビニで目についたから、ついでに買ってきた」
 
郁の前に置かれたのは苺のデザートだった。
「買って来てくれたんですか!?」
郁が驚いた顔で堂上を振り返る。
 
「……ついでだ、ついで」
堂上は殊更になんでもない風に答える。
「お金、払います!」
「俺が勝手に買って来たんだからいらん。早く食わないと休憩時間なくなるぞ」
郁が時計を確認すると、確かにあと10分足らずしか休憩時間は残っていない。
郁は慌てて、デザートの蓋を外しにかかった。
「すいません、じゃあ、頂きます!」
 
「美味しい~!教官、美味しいですっ!!」
ひとさじ、口に入れた郁が満面の笑みで堂上に笑う。
「そうか、良かったな」
郁の嬉しそうな顔を見て、堂上の頬も緩む。
こんなに喜んだ顔が見られたのなら、買ってきた甲斐がある、というものだ。
 
「教官、一口食べますか?」
郁がスプーンを堂上の方に持ってこようとした。
一瞬、そのまま食べそうになったが、堂上が慌てて止める。
「いらん、いらん。お前が全部食え」
ここは事務室で、周りに人もいる。
あのままうっかり食べていたら、とんでもない事になっただろう。
小牧あたりは間違いなく上戸に入って、暫く仕事の出来ない状態になっただろう事は想像に難くない。
 
「美味しいのに~。じゃあ、遠慮なく」
郁はそう言うと、またニコニコとしながら、食べ始めた。
堂上は郁が嬉しそうに美味しそうに食べるのを、見つめている。
その堂上の表情は吃驚する程、柔らかい。
 
そして、そんな二人を見て、小牧は笑いを堪えていた。
……分かり易過ぎるよ、堂上。
ついでだ、と言い張る為に適当に他の物も買って来てはいたみたいだが、始めから郁にデザートを買ってやりたくて、コンビニに行っただろう事は小牧にはバレバレだ。
 
笑いを堪えている小牧の肩を誰かが叩いた。
振り返ると、進藤が立っていた。
「おい、小牧。……あいつら、まだ付き合ってないよな?」
どうやら、進藤も一部始終を見ていたらしい。
その言葉に吹き出しそうになりながら、小牧がなんとか答える。
「ええ。付き合ってませんよ。まだ」
まだ、をやや強調して言った。
「……だよな。付き合ってなくて、アレなら、付き合い始めたらあいつらどうなるんだ?」
 
いずれあの二人が付き合い始めるだろう事は最早疑っていない様だ。
小牧は喉で、くく、っと笑った。
「案外、今と変わらないんじゃないですかね?今も大概ですから」
 
「……そうかもな。まあ、何にせよ、早く、くっついてくれねえかなあ。今のままだと突っ込みづらいからな」
「もうあと少しだと思うんですけどね」
 
堂上は、今迄ずっと郁への気持ちに蓋をしていたが、どうやらその蓋は外れた様だ、というのが小牧の見解だった。
郁の方の気持ちは、堂上以上に分かり易い。
だから、もう時間の問題の筈だ、と小牧は思っている。
 
「早く思う存分、あいつらをからかいたいもんだ」
進藤がしみじみと言う。
今でも充分からかっているじゃないか、と小牧は呆れるが、どうやら進藤にとってはまだまだ抑えている状態らしい。
晴れて二人が付き合いだした暁には、堂上は一体どれ程からかわれる事になるのか、ほんの少しだけ堂上の事を不憫に思いながらも、小牧は楽しみだった。
 
「もうすぐですよ」
小牧はそう言って、笑った。
 
 
 
  1. 2012/06/04(月) 07:00:00|
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