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SS 「偽装?」

ご訪問ありがとうございます!

映画の前売りは無事初日に購入しました!
ペアチケット買いました。
旦那と見に行く予定です。(旦那は原作読んでませんが、アニメは見てるので、訊いてみたら行く、って)
チケットとクリアファイル眺めてニヤニヤしてたら、子供に冷たい瞳で見られました(笑)

今日は長男の卒業式です。
もう、小学校に入学してから六年も経ったのか、と思うと信じられない気持ちでいっぱいです。

今日のSSは一周年記念リクエスト第九弾です。
スポンジさまより、リクエストして頂きました。
「偽装?」です。

続きからどうぞ!




偽装?                    上官・部下
 
……何を着ればいいだろう?
郁は寮の自室で一人、頭を悩ませていた。
 
遊びじゃない、業務だ。
しかも深刻な事態。
そんな事は勿論よくよく理解してはいるが、それでもやっぱり悩んでしまうものは悩む。
 
図書隊の寮に匿っていた当麻を移動させる事に決まった。
行先は稲嶺顧問の自宅である。
今日の夕方、稲嶺が帰宅する際、当麻がその車に同乗する手筈になっている。
 
堂上と郁は、稲嶺と当麻が到着する迄に稲嶺の自宅へ電車で向かう事になっていた。
 
二時に私服で玄関前。
郁はそう指示を受けた。
今日の夜は稲嶺宅で泊まりになる。
堂上と郁は寝袋で寝る事になっているが、その荷物などは車に乗せて行ってもらう事になっている。
 
夕方迄に稲嶺宅に着けばいい筈なのに、指定された時刻は二時だ。
尾行がつく事を警戒し、この間当麻の眼鏡と白髪染めを買いに行った時の様に、カップルを偽装するのだろう、という事位は郁にも予想がついた。
 
そう、堂上と二人でこれから出掛けるのだ。それもカップルを装って。
 
仕事だという事は勿論充分理解しているが、多少意識してしまうのは仕方ない筈だと、郁は言い訳がましく思う。
だが、ぐずぐず悩んでいる内に段々時間が迫ってきた。
郁は慌てて、服を選んだ。
結局、トップスのニットは違うものにしたが、それ以外はこの間カミツレのお茶を飲みに行った時と同じ格好になった。
 
玄関を出ると堂上は既に待っていた。
「すいません、お待たせしました!」
「いや。じゃあ、行くか」
堂上の方もこの間と似た様な感じの服装だった。
 
「多分、尾行が付く。だから、この間の様な感じで、な」
「わかりました」
やはり、カップルを偽装する、という事だ。
郁は頷いた。
「お前は変に周りを窺ったりしなくていい。普通にしてろ」
「はい」
 
門を出ると、堂上が郁の方に手を伸ばした。
郁は堂上の手を取った。
この前、結構長い間手を繋いていたので、慣れたかと思ったが、やはり、堂上に手を握られると、ドキドキする。郁はそのドキドキを押し隠し、何でもない振りをする。
駅までの道のりを他愛のない話をしながら歩く。
 
駅に着くと、堂上が郁の分も切符を買ってきて、郁に渡してくれた。
程なくやって来た電車に乗り込む。
平日の午後まだ早い時間なので、電車も空いている。
その車両に乗り込んだのは堂上と郁だけだった。
座席も空いていたので、堂上と並んで腰かける。
 
「尾行、まだついてるんですか?」
この車両に一緒に乗り込んだ人物がいない事は郁も確認していたが、念の為小声で郁が堂上に訊いた。勿論声が届く範囲には人はいない。
周りには、ただ単にカップルが会話している様にしか見えない筈だ。
「ああ。隣の車両に乗った。駅で引き返すかと思ったんだがな」
堂上も小声で郁に答える。
 
「立川で降りるぞ。あそこの駅ビル、大きかっただろ。そこに入る」
「尾行、振り切るんですか?」
「いや。まあ、相手も一人だし、尾行の訓練受けてる訳でもないだろうし、振り切ろうと思えば簡単に振り切れるだろうがな。相手に尾行を振り切った、と認識されたくはない。ただ単に遊びに来ているだけだ、と向こうが認識して、自発的に尾行を切り上げてもらう方がいい。その為に時間も余裕持たせてあるしな」
 
つまり、単なるデートだと相手に認識させる、という事だ。
郁としては若干複雑な心境だった。
まるで、この間の続きをしている様な錯覚に陥りそうになる。
いやいや、これは偽装だから!
あくまで単なる業務なんだから。
郁は懸命に自分に言い聞かせる。
 
車内アナウンスが立川に着く事を告げた。
堂上は立ち上がると、ごく自然な様子で郁に手を伸ばす。
郁が堂上の手を取ると、堂上はしっかり握って郁を立ち上がらせてくれた。
 
郁はその何でもない仕草にも、いちいちドキドキしてしまう。
舞い上がってしまわない様、心の中で偽装、偽装、と呟く。
 
電車が止まり、堂上と郁は電車から降りた。
そして、駅ビルへと入った。
 
ウィンドウショッピングをしているカップルを装うべく、色んな店を覗いて歩く。
このビルは確かに大きいので、こうして店をひやかして歩いていれば、あっという間に時間が経ちそうだ。
 
適当に店をひやかしながら、何階か上がった所で郁は思わず声を上げた。
「あ」
「ん?何だ?」
「いえ、あの……カミツレのオイル、あそこの店で買ったんです」
昇任試験の筆記を見てもらったお礼として、堂上に渡したカミツレのオイルの事だ。
「そうなのか」
堂上が微笑む。その優しい表情に郁の胸は跳ねる。
 
そのオイルを渡した時に、堂上が今度カミツレのお茶を飲みに連れて行ってくれないか、と郁に頼んだ。
あれから随分時が経ってしまったが、その約束は漸くこの間果たされた。
 
「お前は持ってるのか?」
「え?」
「カミツレのオイル」
「持ってませんけど」
「じゃあ、買ってやる」
「え!?そんな、いいです」
郁が吃驚した顔で、頭をぶんぶんと振る。
「いいから」
戸惑う郁を引っ張る様に堂上が店の方へ歩く。
 
沢山並んだ瓶の種類に堂上は圧倒された様だ。
「いっぱいあるんだな。ああ、別にカミツレじゃなくても何でもいいぞ」
「……いえ。カミツレがいいです」
「そうか。……どこだ?」
「あ、多分こっちです」
今度は郁が堂上を引っ張る。
「これです」
堂上はカモミールとラベルに書いてある瓶を手に取った。
「待ってろ」
そう郁に言って、キャッシャーの方に歩いて行った。
 
暫く待っていると、堂上が戻ってきた。
「ほら」
どうやらわざわざラッピングしてもらったらしい。
郁が堂上に買った時は青いリボンをかけてもらったが、堂上から渡された包みには赤いリボンがかけられていた。
「ありがとうございます!……なんかすいません」
郁が恐縮しながら、堂上から包みを受け取る。
「バカ、謝るな」
堂上は苦笑しながら、郁の頭をポンと叩く。
 
郁が包みを鞄に仕舞ってから、また手を繋いで歩き出す。
そしてまた、あれやこれやと店を覗く。
 
これは業務であり、偽装だ、という事はずっと郁の頭の片隅から離れはしなかったが、堂上と過ごす時間はとても楽しかった。
これが、偽装でなければどんなにいいだろう、という思いがどうしても頭をよぎる。
そして、堂上のこの優しげな表情や仕草、その全てが偽装なのだろうか?という埒もない考えが頭に浮かぶ。
 
「どうした?」
「え!?」
堂上に問い掛けられて、思わず郁の声が上ずった。
「いえ、あのまだ尾行ついてるのかなあ、って……」
周りに人影がない事を確認してから郁が小声で言う。
 
「いや。30分程前か。離れて行った。その前に携帯使ってたから、多分、これ以上尾行の必要なし、とでも報告して戻ったんだろ。それから姿は見てない」
「そうなんですか?全然気付かなかったです」
全く気付いていなかった郁が、素で吃驚しているのを見て堂上が笑う。
 
「四時か。ちょっと早いが、軽く何か食ってから、行くか」
堂上が腕時計を確認しながら言った。
「あ、はい」
 
飲食店が入っているフロアに行き、どこの店に入るか二人で相談する。
結局、パスタの店に入る事になった。
 
それぞれ、パスタを注文する。
なんだかんだと話しつつ、パスタを食べる。
 
この店にはハーブティーはなかったので、食後の飲み物に堂上はコーヒー、郁はミルクティーを頼んだ。
 
「じゃあ、そろそろ行くか」
飲み物を飲み終わった後、堂上が言い、郁が頷いた。
堂上が伝票を掴んだので、郁は慌てて鞄から財布を取り出しながら言う。
「あたしの分、払いますから!」
堂上は俺が払うと言ったが、郁は強引に自分の分を堂上に渡す。
この間も堂上に払ってもらったし、メガネケースも買ってもらった。
今日はカミツレのオイルも買ってくれている。
本当は堂上の分も払いたい位だ。
 
堂上は不承不承ながら、郁から代金を受け取った。
堂上が会計を済ませ、店を出る。
 
そして、またごく自然に堂上が郁の方に手を伸ばした。
郁も自然にその手を取ろうとして、はたと気付く。
……尾行はもうついていない筈だよね、じゃあ、もう偽装する必要ないんじゃ……。
 
郁が手を取らなかったので、堂上が郁の方に顔を向けた。
そして、郁の顔を見て、堂上も郁が戸惑っている理由に思い当たったのか、一瞬ばつが悪そうな顔になる。
 
だが、堂上はその手を引っ込めなかった。
 
「……念の為、だ」
堂上はそう言うと、郁から視線をずらした。
 
郁が堂上の手を取ると、堂上は郁の手を強く握った。
「さあ、行くぞ」
「はい!」
 
二人は稲嶺の自宅に向かって歩き出した。
 
 




スポンジさまよりリクエストして頂いた内容は……
革命の「そして堂上班は初日は堂上と郁が中央線で稲嶺宅に向かい」って所をもうちょい詳しく知りたいです♪私服で、偽装カップル?途中の電車の様子はどんなんだったか気になります。この時期、重要任務とはいえ二人で外出って気になります~。この辺は原作ではさらっと書かれてますが、どうか私に妄想させて下さい!よろしくお願い致しますm(_ _)m

……でした!

ここは私も気になっていたので、楽しく妄想しました~♪
スポンジさま、リクエストして頂き、ありがとうございました!!

みなさま、感想などお聞かせ頂けたらとっても嬉しいです♪

  1. 2012/03/22(木) 07:00:00|
  2. 図書館SS
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